お知らせ News
-
- Category :
-
- Archive :
2023.01.25
ハンドメイド作家NOTE
ハンドメイド作家NOTE Interview005 BOBOLabさん
以前にもオリムパスのInstagramで”えびちゃん”の作品を掲載したところ、可愛い!本物みたい!と大好評でした。
糸や素材の実験室のようなワークショップの講師としても活躍されている
BOBOLabさんのモノづくりについてお話を伺います。
HP・・・https://bobo-lab.wixsite.com/bobo
インスタ・・・https://www.instagram.com/boboxlab/
―手芸を始めたきっかけを教えてください
刺繍に興味を持ったのは、写真と刺繍をコラボさせた素敵なアート作品を見たのがきっかけです。
私も絵を描いていたので、自分の絵にも刺繍を取り入れてみたら面白いなと思い、やってみたら本当に楽しくて!
初めは絵に少しだけ刺繍を取り入れてみるつもりが、刺繍にすっかりはまってしまって、いつの間にか絵筆が針と糸にかわっていたという感じです。
その情熱が冷めずに今もまだ刺繍にどっぷりとはまっています。
―そうなんですね。さまざまなアーティストの影響もあり、ご自身でも絵を描かれていることがBOBOLabさんの芸術的で色鮮やかな作風を作り上げているんですね。
刺繍作家さんになられたきっかけというのは、いかがでしょうか。
刺繍作家と名乗っても良いのかなと思ったのは、ここ最近です。
自分の作品作りよりも、ワークショップやレッスンを通して素敵な個性や感性に出会えることの方が楽しかったので、
作家としてではなく、講師として活動していました。
そんな中、コロナの影響で対面でのレッスンができなくなりおうち時間が増えた時に、たまには教材ではなく、何か面白い作品でも作ってみようかなと思ってエビちゃん達をSNSに投稿してみました(笑)
―エビちゃんはコロナ禍で生まれたのですね!
101番の糸と170番の糸をミックスされたというのがInstagramに書いてあったのを拝見しました。この組み合わせ、すごくかわいいですね!
GARDENPARTY フランス刺しゅう糸セットも使っていただいて、ありがとうございます。
GARDEN PARTYフランス刺しゅう糸セットの「ハーブ(GP-C3)」を使って、アルファベットのサンプラーを仕上げてみたのですが、
私の好きな色が初めから入ってるセットだったので、とても楽しく使わせていただきました。
―170番と290番ですね!手にとって使っていただかないと良さの伝わらない繊細な色なので、気に入っていただけて嬉しいです。
BOBOLabさんは、刺繍講師からスタートされて、その後作品制作の活動の幅を広げられたのですね。
作品作りに関して影響を受けた人や出来事などはあったのでしょうか?
私のもの作りの原点には、二つの好きなものの影響を深く受けているように思います。
一つは、南国。私は南の島が大好きで、よく旅をしました。南国の明るく色鮮やかな色彩がと ても好きなんです。
もう一つは、日本美術や伝統工芸です。浮世絵や琳派作品が特に好きで、 美術館や寺巡りをしたり、見ているより作りたいと、和装本、水引、お香作りのワークショップに参加したり。そして気が付けば、やはり憧れの日本刺繍を習いにいっていました。
よく和洋折衷と言いますが、私の原点は、日本と南国で出来ているので「和南折衷」様式という感じですね(笑)。
―なるほど。 作品の色がとても綺麗なのと、南国がお好きというのが繋がりました。
日本刺繍を学ばれたということで、かなり細かな技法を使った作品も多く見られますが、どのようなときに作品のアイデアが生まれるのでしょうか?
制作の過程で起こる「トラブル」から面白いアイデアが生まれる事もあって、これはおすすめの方法かもしれません。
刺繍を始めたばかりの頃は手がついてこなくて、どうしても隙間だらけになったり、サテンステッチがガタガタになったりと何かとトラブルがありますよね。その時にやり直す事が正解だとしても、やり直す前にまず「このまま活かせないか?」を考えてみることをおすすめしています。
例えば、できてしまった隙間に別の色の糸を入れてみたり、あえてガタガタを強調させたデザインにして遊んでみたり、飛び出たものがあったら、ツタを這わせてここに何か植物を持ってきちゃおうとか。どうにか素敵に変換する方法がないか考えてみます。そういった試行錯誤が表現の幅を広げ、結果その人ならではの表現が増えていくのかなと思います。
トラブルという偶然の力を借りると、自分の想像の上を行く面白いものに出会えることがあります。毎回それが成功するとは限らないんですけれど、偶然って自分で作れるものじゃないので、「もっと面白く変えられるようなら、ぜひそのまま進むべし」です。
―偶然から生まれるアイデア、おもしろいですね!
モチーフに関して、例えば次にこんなものを刺繍してみようっていうアイデアはありますか?
―そうなんですね。最近Instagramで拝見したものでは、栗とかかぼちゃの刺繍がありましたが、季節感があって、イガイガの部分がユニークでとてもかわいかったです!
あれはフサフサがやりたくて、フサフサが使えるモチーフは何かな?って考えて生み出しました。
逆にエビちゃんでむきエビの方は、テキストに載ってるわりにはあまり使わないバリオンステッチでなにか面白い使い方はないかなと思って作りました。
こんなふうに、美味しいものを見てそれを表現するのに、「どのステッチでやろうかな」って思うときもありますが、逆に「このステッチを使って何か面白いことできないかな」って思って作ることも結構あります。
―バリオンステッチでエビができるとは!生徒さんの中にもきっと印象に残りますね。
とても楽しそうにいろいろ作り出されていますが、そうした作品作りでの楽しみについて聞かせてください。
どうしても自分が好きな色や得意な組み合わせばかりを使ってしまったりするので、使いこなせる色を増やすためにも、たまにお気に入りを使用禁止にしたり、苦手な色とお友達になるために徹底的にその色を作品に入れてみたりと、マニアックなことして楽しんでいます(笑)。
―ストイックにご自分を追い込んで、苦手に挑戦する機会を作っていくという。逆に苦労していることはありますか?
―そうなんですね。やはり色はあればあるだけテンションが上がりますよね。
では、今後のビジョンといいますか、BOBOLabさんの将来の夢や目標を教えてください。
刺繍やもの作りを通して、自分には無いその人ならではの色彩や感性と触れ合い、ずっとときめいていたいです。
そして刺繍を始めるきっかけになったアート作品のように、自分もまた誰かのきっかけになれたら嬉しいなと、今も昔もこれからもずっと思っています。
―これからきっと生徒さんも増えていく中でBOBOLabさんの、感性や技法はかなり影響を与えると思いますので、今後がすごく楽しみです!
続いてオリムパスの刺繍糸の使い心地で何かご意見があれば教えていただいても良いですか?
あくまでも個人的な使用感ですが、25番刺繍糸は見本帳で色を選んで実際に使ってみると、光や周りの影響を受けて色が思っていたのと違うっていうことがよくあるのですが、オリムパスの刺繍糸はそうしたブレが少ないと思います。見たまま色が綺麗に再現されるのは、糸の質感や発色の良さによるものなのかなと思いながらいつも使っています。
実は、絶対に在庫をきらさないお気に入りの色があります。
大好きすぎる221番ピーコックグリーンや葉っぱにはかかせない2020番グリーン、エビちゃんにも登場する170番、これは他では替えが効かないです。
他にも淡いピンク系のかわいい色がたくさんあるのも嬉しいです!
―ありがとうございます。嬉しいです!ご意見いただきありがとうございます。
では最後に読者へメッセージをお願いいたします。
初心者の方は特に、上手い下手で、向き不向きを考えてしまいがちですが、スキルの高さというのは、作品の魅力のほんの一部でしかありません。絵が得意な方やバランス感覚が良い方は、図案作りがうまかったり、リズム感のある方はステッチにも良いリズムがあったり、色彩感覚の良さ、遊び心や即興力と、刺繍は色々な要素から出来上がっているので、自分の得意を活かして楽しんでいただけるかと思います。
1人で始めるのが難しい、行き詰まってしまったなどありましたら、オンラインのレッスンもしておりますので、ぜひ遊びにきてくださいね。遊び心と面白いアイデアいっぱいにしてお待ちしております!
今後のご活躍も楽しみにしています!ありがとうございました。