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2023.11.07
ハンドメイド作家NOTE
ハンドメイド作家NOTE Interview007 フウケイトさん
まるで本物のような、本物よりも愛らしいフォルムの魅力的な作品を制作している編み物作家のフウケイトさんにインタビューしました。
note https://note.com/hu_keito
note https://note.com/hu_keito
―手芸を始めたきっかけを教えていただけますか?
きっかけは、はっきりとは覚えていないのですが、元々工作など、ものを作ることが好きだったので、手芸も工作も、素材にこだわらずに遊びのうちのひとつという感じでした。なかでも編み物は、子供の頃からの憧れだったんですが、編み図が分からなくて。大人になってからYouTubeやインターネットの解説を見て覚えました。
―編み物手芸作家になろうと思ったきっかけを、教えていただけますか?
編み物にハマっていくうちに、割と早くオリジナルの作品を作ることができました。この「ミカン」の作品は一番初期の作品です。そのうちに、ハンドメイドECサイトの存在を知って、作品を登録してみたのが始まりです。売れることはないだろうと思って、試しに作った作品を登録してみたら、徐々に買ってくださる方が増えていって。少しずつ、それから活動が広がっていったという感じですね。
―フウケイトさんの作品を拝見すると、身近なものをリアルに再現されているのがすごく可愛くて、金票40番レース糸で編まれた「オリーブ」の作品なんて、すごく精巧で…。
「てっさ」の作品も視点が独特で、見ていてとてもほっこりしました。そのようなスタイルは初期の頃からですか?
はい。食材って割と身近なものですよね。私自身、食材の見た目が好きということもあって、自然と好きなものを題材にしたという感じです。
―今のフウケイトさんの作風に影響を与えた作家さんや、このスタイルの作品を作り始めたきっかけがあったら教えてください。
小さい頃からわりと独特な視点を持っていたように思うので、今の作品は、誰かから影響を受けて作ったのではないと思います。
でも、最近影響を受けた作家さんというと、ファッションデザイナーの丸山敬太さん。私は自分の好きなものとか欲しい物とかをカタチにすることは得意なのですが、「売れるもの」「人がほしいと思うもの」というものの理解が難しく、どうしたらいいのだろうと悩んでいました。そんななか、Creemaのプロジェクトで丸山敬太さんとご一緒する機会がありました。その時に、「『売れるもの』などは意識せず、ワクワクする方向に舵をきって大丈夫。」と丸山敬太さんに言ってもらえたのが、とても大きかったです。
でも、最近影響を受けた作家さんというと、ファッションデザイナーの丸山敬太さん。私は自分の好きなものとか欲しい物とかをカタチにすることは得意なのですが、「売れるもの」「人がほしいと思うもの」というものの理解が難しく、どうしたらいいのだろうと悩んでいました。そんななか、Creemaのプロジェクトで丸山敬太さんとご一緒する機会がありました。その時に、「『売れるもの』などは意識せず、ワクワクする方向に舵をきって大丈夫。」と丸山敬太さんに言ってもらえたのが、とても大きかったです。
―フウケイトさんの作品は、「売れるもの」を意識せずともみんなが好きなものを自然とチョイスされているような感じがします。
―どのような時に、作品のアイデアが生まれますか?
ほとんどは、あまり考えてない時や何も意識してないときに「ポン」とアイデアが浮かんできます。編み図とともに頭に浮かぶんです。それが形にできるのかは、やってみないとわからないので、浮かんだものをとりあえず作ってみて、できたら発表するなり、できなかったらボツにするなり…。
私は、頭で考えてうまく作ることができるタイプではないので、考えてない時の作品のほうが、後々皆さんの間で広まっていくことが多いですね。
私は、頭で考えてうまく作ることができるタイプではないので、考えてない時の作品のほうが、後々皆さんの間で広まっていくことが多いですね。
―作品づくりで楽しかったこと、反対に苦労したことはありますか?
苦労するのは時間がかかるところですね。苦労することといえば、そういった物理的なことです。楽しいことは、元々こういう地味な作業が好きなので、「編み地を育てている」感覚になること、そんな感覚がすごく楽しいです。一日に少しずつ進めていくという感覚で編んでいるので、「嫌にならないように」と気をつけています。
―将来の夢、今後の目標をお聞かせいただけますか?
オリムパスさんのキットやポーチ、本のお仕事などをいただいて、一人だけで考えるのではなく、企画の方がいて、製品化する方がいて、営業の方がいて……と、色々な方々がプロの視点で関わってくれてくださるのがすごく楽しいです。そういった機会がもっと増えたらいいなと思っています。
―ありがとうございます。ぜひこれからも弊社とともに歩んでいただけたら、と思います!
―初めて当社商品のデザインをお願いしたエミーグランデ編み物キット「やさいの収穫祭」は、大変ご好評いただいております。「夏のやさい」のとうもろこしのツブツブのところが凄くリアルに表現されていて、編み方に興味が湧くような作品になっていますね。
この作品は季節を提案していただいて、野菜の種類を何個か私の方から提案させていただいたという形だったと思います。
とうもろこしの部分は、色々変更があって、一番最後に決まったんです。最初はオクラなどが入っていたのですが、ギリギリになって、とうもろこしというアイデアが出ました。とうもろこしの「ツブツブ」の表現が、時間的にもひょっとしたら作り上げるのが厳しいかも、と話をしていたんですが、なんとかできないかとギリギリまで寝かせて考えていたところ、今の形をひらめき、ワーっと編み上げたという感じです。
―金票40番レース糸作品でご提案くださった「レイヤリングクロッシェ」という編み方で作られた「レース針ポーチ」を見て、新鮮で衝撃を受けました。この編み地を思いついたきっかけはありますか?
たまたまそのようなギザギザの編み地ができるのかと試していた時に、お話をいただき、3つほど編み地を提案させていただいて、この案の技法を用いたポーチが採用されたんです。
―編み図を拝見しますと特別難しいことをしているわけではなく、少しずつ繋がっていく編み地になっていておもしろいなと思いました。
今も自分で他にもどんな柄ができるのかと試しているので、レイヤリングクロッシェの作品がもっと増えたらいいなと思っております。
―オリムパスの素材についてはどのような印象がありますか?
糸すべりはオリムパスさんのものが一番いいと思います。糸の光沢は、光りすぎないでつやがあってちょうどよく、とても好みに合っています。私がオリムパスさんの糸をよく使う理由は、色数が多いというのが一番です。例えば、あみぐるみでパエリアなどを作ろうとすると、いろいろな色を同じ号数のかぎ針やレース針で扱わなければいけません。そんな時、オリムパスさんの糸は、絵の具のようにいろいろな色を選べるので、自然とオリムパスさんの糸を選ぶようになりました。
―最後に、読者の方にメッセージや、今後の活動予定・書籍などのお知らせがありましたらお願いします。
書籍は、『おかしなあみもの』(西東社)に参加しています。金票40番レース糸で「エノキタケ」と「はまぐり」を作りました。
私はコロナ禍から作家活動が本格的になったので、お世話になった担当の方、オリムパスの方々、本づくりの方々、買っていただいた方々などには直接お会いしたことがないのですけれど、作品が皆様のもとにお届けできたことを嬉しく思います。編み図はひとつの提案なので、皆様の好きな色や大きさを、好きなようにアレンジしていただければ良いのかなと思います。
「フウケイト」という活動名は「風景」と「糸」を組み合わせた造語から。
ゆっくりと、一つ一つの質問に丁寧にお答えいただいたフウケイトさんは、ご自身で作る作品のように親しみやすく、ホッとさせてくれる、それでいて独特の世界観の凛とした雰囲気も併せ持った素敵な方でした。
ぜひフウケイトさんが作り上げる素朴で独特な作品作りに挑戦してみてください。
ゆっくりと、一つ一つの質問に丁寧にお答えいただいたフウケイトさんは、ご自身で作る作品のように親しみやすく、ホッとさせてくれる、それでいて独特の世界観の凛とした雰囲気も併せ持った素敵な方でした。
ぜひフウケイトさんが作り上げる素朴で独特な作品作りに挑戦してみてください。